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基礎梁設計に影響を与える杭心ずれのパターン


2009年5月22日(金)


 ここでは、施工時の杭心ずれを予想した設計をするときに、杭心ずれパターンを何ケースシミュレーションすればよいかについて考えてみます。

 施工時の杭心ずれがどの方向にずれるかは予測が出来ないために、下図のようにあらゆる方向の杭心ずれパターンを想定する必要があります。
(1)図
1図

 当初設計時の杭心位置から上図に示すように、8方向に杭心ずれが起こると仮定し、さらに杭心ずれが起こらない点も加えますと、9つの杭心ずれ位置が想定されます。

 ここで、1スパン×1スパンの最小の構造で考えた場合、杭本数が4本ですので、杭心ずれ位置の組合せパターンは 9の4乗=9×9×9×9=6561パターンあることになります。

 ある条件下で、これら6561パターンについて「BUILD.GPIII」の杭心ずれシミュレーション機能を使って計算しました。(※1 詳細は巻末を参照)

 すると、次の杭心ずれパターンのときに、それぞれの基礎梁の断面検定が最も厳しくなりました。
2図〜6図
2図 3図 4図 5図 6図

 つまり、6561パターンの計算をしなくても、基礎梁設計に最も厳しいこの5パターンのシミュレーションをするだけで、6561パターンの結果をも包含することになります。

 このように基礎梁設計に厳しい杭心ずれパターンをあらかじめ選出できれば、少ない計算でシミュレーションができることになります。

上図の2図〜5図のパターンは、1図の8方向の内ある方向に平行移動したパターンであることがわかります。

 ゆえに、杭心ずれシミュレーションにおいては、次の8パターンを基礎梁設計には厳しいパターンとして位置づけられます。
11図〜14図
11図 12図 13図 14図
15図〜18図
15図 16図 17図 18図

 この8パターンは、基本パターンとして、杭の数が多くなっても簡単な書式で入力指定ができます。

 残ったパターンは6図となりますが、6図のパターンは複数スパンになると厄介です。 

 まず下図は、6図の複数スパンのときの基本パターンとなり、これもシミュレーションに加える必要があります。
19図
19図

 さらに6図に関する変形パターンを次の2スパン×2スパンの例で示します。厳しいパターンである基本形の20図,30図,40図,50図に6図が組み合わさることで、それぞれ次の4つの変形パターンが形成されます。

20図〜24図
20図 21図 22図 23図 24図
30図〜34図
30図 31図 32図 33図 34図
40図〜44図
40図 41図 42図 43図 44図
40図〜44図
50図 51図 52図 53図 54図

 これら11図から54図までの基礎梁設計に厳しいパターンのシミュレーション(※2)をすることで、あらゆる組合せパターンを計算したと等価に近い結果をもたらすことになります。

 これより、2スパン×2スパンの建物なら、25パターンのシミュレーションが必要になります。

 現在、2〜3の心ずれパターンを計算してあれば、確認申請は問題なく通りますが、実際施工時の心ずれが生じたときには、問題が大きいため大変です。

 杭心ずれシミュレーションは、様々な心ずれパターンを簡単なデータ指定でシミュレーションしてくれますので、施工時の杭心ずれがあっても「軽微な修正」で済ますことができ、安心できる設計ツールと言えます。


(※1) 6561パターンの解析
1スパン×1スパンにおける杭が4本配置した6561パターンを解析すると最新のコンピュータで6時間掛かります。杭が一本増えるたびに約10倍の組合せパターンが増大し、同時に10倍の計算時間がかかりますので、まともに計算することは現実的ではありません。 ここでは、6561パターンのデータをつくるのは大変なため、プログラミング化してデータを作成してシミュレーションを行いました。2スパン×2スパンに関してはある程度の組合せパターンを計算して前述した内容をまとめてました。

(※2)シミュレーションのパターン数
iスパン×jスパンのシミュレーションパターン数
=杭心ずれの平行移動パターン8ケース + 19図のパターン1ケース + 4×(i×j)
=9+4×(i×j)


関連項目リンク先
[偏心杭のある建物での基礎梁設計について]
[施工時の杭心ずれを検討するシミュレーション機能]




「BUILD.GPIII」の製品内容は以下を参照して下さい
杭・基礎梁一連計算プログラム(多層地盤対応) BUILD.GPIII

その他の杭・基礎関連プログラムのご紹介
保有水平耐力計算プログラム BUILD.杭保有
布基礎と独立基礎の計算プログラム POWER-直接基礎II
負の摩擦力を考慮した杭の支持力計算と基礎の計算プログラム POWER-杭基礎II


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