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■構造設計者のための技術情報


壁式構造で杭基礎とする場合の留意事項

2010年3月
関連製品名:BUILD.壁式IV+


Q.

壁式構造で杭基礎とする場合の留意事項を教えて下さい。



A.

壁式構造での一番の特徴は、鉛直荷重と地震荷重による応力が柱に集中せず、壁全体が支える為に分散することです。

これを考慮して留意する事項として以下があります。

(1) 鉛直荷重が壁毎に伝わるので壁下には杭が必要となります。
(2) 地震時に壁が回転を起こすので壁の両端に杭が必要となります。壁の剛性低下率が掛り、杭が無い場合とある場合で剛性が変わる為です。

杭が壁下1本の場合/杭が壁下2本の場合

この条件をそのまま設計すると多くの杭が必要となります。地盤によっては支持層に達した杭の耐力は大変に大きくなり、(1)(2)の条件を満たすと不経済な設計になってしまいます。


この問題を解決するには基礎梁のせいを大きく採り、剛性を十分確保して、壁からの応力に対して基礎梁の変形を小さくする方法が考えられます。基礎梁が個々の壁により変形をしなければ、基礎杭(支点)が離れていても壁の軸力や応力が基礎梁から杭に、そして地盤に伝達できる事になります。

基礎梁の剛性が十分に大きい時(杭が壁下1本の場合)

なお、図2のように耐力壁下の両端に杭を配置する場合、弊社の「BUILD.壁式IV+」では、「入力」メニュー「壁脚支点自動設定」を選択し、支点を作成する必要があります。


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